批判を受け相談電話を拡充・無料に
日本年金機構は9月22日、振替加算の未払いの件について、相談電話の体制を拡充、無料化すると発表した。振替加算未払いの総額は約598億円にのぼるとみられ、年金機構は専用電話を設けて対応していたが、電話がつながらないという苦情が寄せられ、この電話が有料であることも批判されていた。
事務的ミスやシステム上の不備で未払いに
配偶者が厚生年金に加入している人が65歳から受け取ることができるのが振替加算。基礎年金に上乗せされる振替加算の受給者は、元公務員の妻らに多い。振替加算未払いが起きた原因は年金情報の取り扱いなど、事務的ミスやシステム上の不備だとされる。
中でも年金機構と共済組合の連携不足が原因だと考えられるケースが目立ち、2015年から厚生年金と共済年金が一元化されたものの、年金機構と共済組合の連携が不充分であった可能性がある。
相談はフリーダイヤルで
年金機構の発表によれば、従来の相談電話の回線数は40回線で、「0570」から始まる有料電話であったが、25日からは無料のフリーダイヤル「0120-511-612」となり、回線数も100に増やされている。
年金機構は確認が不要なケースについては、11月上旬に該当者へ通知し、11月15日に支払うとしており、また、確認が必要なケースについても、本人や遺族に通知した上で、確認され次第、順次支払いを行うとしている。
(画像は日本年金機構のサイトより)

振替加算未払い事案にかかる相談体制の拡充について
http://www.nenkin.go.jp/