鑑別診察は完全予約制
10月2日、富山県高岡市宝町にある高岡市民病院が認知症疾患医療センターを開設した。この開設は富山県からの委託を受けてのものである。認知症疾患医療センターは全国に設けられているが、急性期中核病院や自治体病院に設けられることは珍しいという。
この認知症疾患医療センターで鑑別診察を受けるためにはかかりつけ医の紹介状が必要で、完全予約制である。
また、専門相談にも対応しており、精神保健福祉士または社会福祉士が認知症に関する相談に応じることになっており、相談料は無料であるが面談は完全予約制。同センターはまずは電話をしてほしいとしている。
早期発見に必要な周囲の人の「気付き」
要介護の原因にもなる認知症はただ物忘れが多くなるだけでなく、心身の不調から混乱が起き、日常生活の様々な面で問題が起きるほか、人間関係にも大きな影響を及ぼす。
認知症は早期に発見し、早期に適切な治療を開始すれば進行を遅らせることが可能である。早期発見、早期治療のためには、認知症の可能性に気付くことが必要だが、当事者自身は自覚しづらいことも多く、家族などが当事者の変化に気付くことが必要になる。
新設された認知症疾患医療センターの鑑別診察では、認知症かどうか、どのような認知症かなどの診断や治療方針の決定が行われる。専門職員による問診、医師による診察、各種検査、その後、治療方針が決定され、紹介されたかかりつけ医に情報が提供されることになっている。
(画像は高岡市民病院のサイトより)

認知症疾患医療センター
http://www.med-takaoka.jp/