人間はどこまで神の領域に手を出してよいのか
遠い昔から「不老不死」を願う小説、映画などが多い。「不老」の中身にはきっと病気やけがもなしで、と言う意味も入っていると思う。「不死」については、かえって苦になると言うこともしばしば論じられる。ただいったん失ったものを再生するだけでない治療にはいろんな考え方がある。
それは考え始めると壮大な議論になるだろう、しかし、不慮の事故などでやけどをした人の皮膚を、移植でなく自分の皮膚で再生できれば、それは素晴らしいことだと思う。ただ人の自己治癒力以上の事を求めたゆえに薬害事故がある。
物事はすべて相反する事がある。研究はそれ自体が立派なことであるが、どこまで人間に応用するか、今後倫理感の論議は大事なことになるだろう。
研究の先端は京都大学で
京都大学医学部附属病院iPS細胞臨床開発部が平成23年12月1日に設置される。その始まりは京都大学再生医科学研究所教授である山中伸弥教授とそのチーム、先日ノーベル賞では受賞確実と言われていたほどの研究だ。今回ついに臨床と言われる段階になったが、研究であると言うことで治療や診療はしない。
闘病中のの患者にはもどかしい話であろうが、乗り越えなければならないハードルが「治療」以前にあるのは否定できない。
18日発表のiPS細胞臨床開発部設置の趣旨
iPS細胞臨床開発部は、以下を目的として設置するものです。
1)疾患iPS細胞研究を円滑に遂行する。
2)将来のiPS細胞等を使った再生医療を立ち上げるための基盤整備。
iPS細胞臨床開発部ではiPS細胞研究所(CiRA)と共同し、iPS細胞等の医学・医療への応用を目指して臨床開発を行っていきます。詳細は、平成23年12月1日に公開する予定です。

京都大学医学部付属病院
http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/