鹿児島県でLINEによるヒートショック防止事業を展開
株式会社エクセル・クリエイツは1月7日、「入浴時警戒情報」の登録者数が、350名に達したと発表した。
入浴時警戒情報とは、ヒートショックの危険度をLINEで知らせるサービス。鹿児島大学の林敬人教授と連携し、鹿児島県にて展開しているプロジェクトで、毎日の気温や湿度などの気象条件を元に独自のアルゴリズムで算出した危険指数を、地域ごとに配信している。
浴槽内での溺死及び溺水、9割以上が高齢者
毎年冬になるとヒートショックによる死亡事故が後を絶たない。人口動態統計によると、2023年の「不慮の溺水及び溺死」による死亡者8,982人のうち、約8割(6,333人)が浴槽内での事故であり、その9割以上が65歳以上の高齢者だった。
ヒートショックは、室温と脱衣所・浴室との温度差による急激な血圧変動が原因で発生する。一般的に北海道や東北などの寒冷地で起きやすいと思われているが、実際は九州や四国での発生件数が圧倒的に多い。鹿児島県では年間約200人が浴室で突然死しており、その約8割がヒートショックによるものと推定されている。
林教授は法医学の専門医として、鹿児島県内の入浴死に関する検視事例を調査。ヒートショック死亡例における気象条件、年齢、性別、入浴条件などの分析研究を進めている。
これらの研究成果は鹿児島大学のウェブサイトで公開され、エクセル・クリエイツが開発したシステムを通じて、ヒートショックの危険指数がLINEで配信されている。
2023年11月にスタートした入浴時警戒情報はすでに効果を上げており、LINE登録者の主な層である60歳代以下において、入浴死者数・割合ともに明らかな減少がみられた。
現在は鹿児島県限定のサービスだが、今後は精度向上を図りつつ、全国展開を目指している。
(画像はプレスリリースより)

株式会社エクセル・クリエイツのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000153286.html株式会社エクセル・クリエイツのホームページ
https://www.excel-creates.jp/