暑さが脳卒中に与える影響とは
国立大学法人岡山大学は、12月22日、同大学院医歯薬学総合研究科(医)の藤本竜平院生らの研究グループが、2012年から2019年までの梅雨入りから梅雨明け3か月までの間に岡山市において脳卒中で救急搬送された65歳以上の高齢者3,367人を対象に、気温上昇と脳卒中救急搬送の関連を調べた結果を発表した。
同研究は、12月2日、シンガポールで開催された「European Society of Cardiology Asia 2022」で発表。メディア等に取り上げられるなど大きな注目を集めている。
梅雨明け後の暑さに注意
研究グループによると、梅雨時、梅雨明け1か月後、2か月後、3か月後でそれぞれ評価したところ、気温と脳卒中の関連は梅雨明け後1か月間の高気温により、脳卒中救急搬送リスクが増えることがわかった。
また、梅雨以外の期間と比較したところ、梅雨明け1か月後の脳卒中搬送リスクが31%上昇していた。
さらに、結果に影響を与えうる相対湿度、気圧、PM2.5濃度を調整して分析したところ、気温が1度上昇するごとに脳卒中搬送リスクが35%高くなることも判明した。
これらの結果から研究グループでは、梅雨明けの猛暑日の増加に伴い断熱住宅やエアコンなどの予防措置を検討することが大切だとしている。
(画像はプレスリリースより)

国立大学法人岡山大学 プレスリリース
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1036.html