鼻の再生治療の実用化に見通し
富士ソフト株式会社は「先天性顔面疾患に用いるインプラント型再生軟骨」で実用化開発を行い、耳の軟骨から作製した鼻への移植用再生軟骨を長期間維持できる技術を世界で初めて開発た。再生医療の実用化には、遠隔地の病院へ搬送するなど、製造後しばらくの期間、再生軟骨をそのままの状態で保存することが必要だ。
今回の成功により富士ソフトでは製品化のための治験準備を開始。これは平成19年10月にJSTに採択され、東京大学からの技術移転を受けて富士ソフトが『インプラント型再生軟骨』の実用化開発を実施したもの。3年後の治験終了及び薬事申請を目指し、実用化に向け申請手続きを推進する。
事業化目標
富士ソフトが開発した方法で作製した再生軟骨については、すでに東京大学でマウスを使った動物実験を実施し、東京大学臨床研究における製造方法で作製した再生軟骨とほぼ同等の性能を有している。
またIT企業本来の技術を活用し、製造記録のすべてがデータ化され製造工程をシステム化することにより、製品品質の標準化を可能とした。安心して利用できる再生軟骨の製造に向け開発を続け、平成27年度事業化予定だ。販売開始より5年間で40億円の売り上げを見込んでいる。

富士ソフト株式会社
http://www.fsi.co.jp/company/news/111202.html独立行政法人 科学技術振興機構(JST)
http://www.jst.go.jp/