3500円アップとは言っても?
日本介護クラフトユニオン(NCCU)がこのほど発表した「2011処遇改善調査」(速報版)によると、介護従事者の今年の平均月給が、前年に比べて約3500円アップの21万3196円になったことが明らかになった。ただし、今年は大きな制度変更がないので定期昇給分などが反映したものとみられる。
今年9月、全国のNCCU組合員を調査対象とし、今年8月と昨年8月の賃金を比較した。月給制従事者1259人、時給制従事者930人から回答を得た。(回収率は100%ではない)
増加の中身
月給制従事者の平均賃金は3507円増加。時給制従事者の平均時給は、9円増の1020円。職種別では、訪問系介護員が1838円の増加で、施設系介護員では入所型が1727円の増加、通所型が3210円の増加となった。
介護職業を目指す人たちの思いは?また国策は?
高齢者社会になりつつある日本だが、その反面「介護職」を目指す若者も多い、ただ定着率となると話は別だ。もちろん、夜勤や重労働もある仕事だが、自ら希望して就職した人たちを「やりがいある」と言う気持ちで引きとめるには、高齢者の笑顔と共に、仕事内容に見合った給与が必要だ。
介護従事者の処遇改善に必要な要素を複数回答で尋ねたところ、「国による政策上の支援」が6割強。「介護保険制度の見直しや介護報酬の引き上げ」は5割強でこれに続いた。前年調査に比べ、それぞれ21.0ポイント、18.3ポイントアップした。

日本介護クラフトユニオン
http://www.nccu.gr.jp/index.php