「持ち上げない介護」を目指して
高齢者人口が増加するとともに、介護職員は、現在よりさらに100万人程度の確保が必要とされています。しかし、現実として介護職員の約8割は腰痛に悩まされていると言われ、この10年でおよそ2.7倍に増加しています。介護職員の腰痛問題は労働力確保のためにも喫緊の課題と考えられます。
(この画像はイメージです・足成より)
首都圏・関西圏で有料老人ホーム「グッドタイム リビング」シリーズを運営するオリックス・リビング株式会社(以下、オリックス・リビング)は全19拠点にベッドなどへの移乗時に利用する介護リフトを導入し、「ノーリフティングポリシー(以下、持ち上げない介護)」を実践することとなりました。
肉体的だけでない効果も
オリックス・リビングでは、2011年11月に「グッドタイム リビング 千葉みなと/駅前通」にて持ち上げない介護を実践し、介護リフトを導入しました。
その結果、これまでの移乗介助は、介護職員の肉体的負担のみならず、介護される側にとっても精神的、肉体的負担であることがわかりました。また、介護リフトを利用することにより、入居者とのコミュニケーションをとることができるようになり、より温かいサービスの提供が可能となりました。
介護リフトの導入は、負担軽減や安全確保にとどまらず、入居者の満足度向上にも繫がることもわかりました。結果として介護職員のモチベーションの向上や労働環境の改善にも繫がっています。
導入計画は
先行導入にて体制が整ったので、2013年度内に全社員への研修実施および全拠点への介護リフト導入が決定されました。
【リフト研修・導入スケジュール】
2013年4月 グッドタイム リビング 泉北泉ヶ丘、尼崎新都心、新浦安
2013年5月 グッドタイム リビング 南千里、千葉みなと/海岸通、
2013年6月 グッドタイム リビング 埼玉蓮田、
2013年7月 グッドタイム リビング 神戸垂水、亀戸
2013年8月 グッドタイム リビング 尼崎駅前
2013年9月 グッドタイム リビング 池田緑丘、芝浦アイランド
2013年10月 グッドタイム リビング 流山、御影
2013年11月 グッドタイム リビング 小野、横浜都筑
2013年12月 グッドタイム リビング 大阪ベイ、調布
(オリックス・リビング株式会社ニュースリリースより)
導入する介護リフトは「吊り上げ型床走行80台」「立位型床走行20台」「浴室用天井走行型50台」の3種類、計150台が予定されています。導入のネックとなっていた初期投資の問題は、レンタルのスキームを採用することにより解決し、全拠点への導入を実現しました。

オリックス・リビング株式会社ニュースリリース
http://www.orix.co.jp/grp/news/2013/130513_Living.html