父親とともに亡くなった娘
今年6月、静岡県浜松市の民家で、82歳の父親と一緒に44歳の娘が亡くなっているのが発見された。娘は、幼いころに母親を亡くして以来、父親とともに生活を続けてきた。
友人が少なく、誰にも頼ることなく孤独な生活を送ってきた父娘の生活が浮き彫りになった。
(この写真はイメージです)
認知症の父親と働かない娘
友人は次のように語ったという。
亡くなった父親は中学校の教師として働いており、厳格だった。その反面、娘には優しく、短大卒業後の就職先を退職して以降はほとんど働くこともない娘に対して、『無理に働く必要はない』と声をかけていた。(中日新聞webより)
2人は、父親の収入や貯蓄だけで生活をしていたようだ。
中日新聞では、今回の事例を「市の見守り対象外」と報じている。高齢者が一人暮らしではない場合は、見守りの対象外として扱われる現実があるようだ。
娘は、5月下旬に心筋梗塞により急死したものと見られ、その後父親が熱中症により亡くなったようだ。亡くなった2人には数千万円の資産があり、生活が苦しかったわけではないと見られる。
介護サービスの課題
介護保険法では、介護が必要な人のために、介護支援制度や介護サービスがおこなわれている。しかし、家族や本人の市町村への届け出がない限りは、サービスを受けることができないという。
現在は、病院からの情報提供や、医療と福祉施設関係者の意見交換会などがおこなわれ、地域包括支援センターの相談窓口も設置されている。
しかし、まだまだ認知度は低く、今後は若い世代への働きかけをおこない、介護サービスをもっと身近に、受けやすいように感じてもらう必要性があるようだ。

浜松市政情報
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