注目の在宅医療関連市場
市場調査・コンサルティングなどの株式会社シード・プランニング(以下、シード・プランニング)は、在宅医療・介護関連システムの今後と方向性に関する調査を実施し、その結果をまとめた。
(シード・プランニングプレスリリースより)
同調査では、在宅医療・介護の「品質向上」「情報共有の簡素化」「効率化に資するシステム」に焦点を当てサービスの現状と今後の市場発展の可能性を探った。在宅分野は今後の日本の医療・介護分野において最も重点的に取り組まれると予測されるテーマといえる。
また、現在提供されている製品やサービスを分類、参入企業の動向や戦略を整理・分析して、2020年までの市場規模予測を行った。
調査結果のポイント
調査では、在宅医療・介護関連システムを、
1. 「ICTを活用した遠隔医療・介護サービスの提供」
2. 「ICTを活用した高齢者の見守り」
3. 「在宅医療・介護サービス提供における業務効率化支援」
4. 「在宅医療・介護実施における多職種間の連携、情報共有支援」
(シード・プランニングプレスリリースより引用)
と定義し、現在提供されている製品やサービスを分類し、参入企業の動向や戦略を整理・分析し、2020年までの市場規模予測を行った。
在宅医療・介護関連システムの市場の規模については、2012年の段階で約118億円と推定され、市場の中心は「高齢者見守り」に関する製品・サービスが中心。「遠隔医療・介護サービス」「多職種間の連携・情報共有」に関連する製品・サービスはほとんど導入されていない。
現場に目を向けると、多職種間の連携や他施設間の連携を手探りで行っている状況である。
2020年の段階で市場規模は約260億円と、2012年比2.2倍に拡大するとされ、特に「多職種間の連携・情報共有」に関する製品・サービスが、2013年比14.1倍となると想定される。
機器、機材の利用が不便な在宅医療・介護現場ではICT機器の導入がなかなか進まなかったが、ここ1~2年で急速に普及しつつあるスマートフォンやタブレット端末、クラウドサービスなどの浸透などで、在宅分野でのICTを活用した情報連携は大きく広がっていくと考えられる。

株式会社シード・プランニングプレスリリース
http://www.seedplanning.co.jp/press/2012/2012101802.html