約60%のケアマネジャーが新薬について情報提供していない
「ケアマネドットコム」(株式会社エス・エム・エス運営)会員(ケアマネジャー資格保有者)向けに、アルツハイマー型認知症(以下、認知症)患者の介護をしている家族から相談される悩みと認知症治療薬の認知度に関する調査が実施された。
その結果、回答したケアマネジャーの85%が「服薬(薬を飲むこと)」について家族から相談を受けていることがわかった。
その一方で、ケアマネジャーが認知症治療薬について保有している知識で、家族に説明できる薬剤はアリセプトが50%と最も高く、それ以外の薬剤は20%前後でしかなかった。
また、実際に情報提供をした認知症治療薬には、アリセプトは77%、それ以外の薬剤は30%程度、つまり、アリセプト以外の認知症治療薬について約60%が情報提供したことがないという結果になった。イクセロンパッチなどの認知症の新薬の情報が十分に提供されていない結果となった。
認知症介護の悩みは「服薬」という実情
認知症患者は服薬の行為自体を認識できない、薬の飲み忘れ、過剰摂取、服薬の拒否などにより家族が服薬にかける労力は、時間的にもは長くなっている。
しかし、ケアマネジャーの50%は、アリセプトに関しては家族に薬剤の説明ができる知識を保有していると回答したが、新薬であるイクセロンパッチなどのパッチ剤について十分な知識を保有しているケアマネジャーは少なかった。
したがって、回答したケアマネジャーの77%はアリセプトについての情報提供を行ったと回答したが、約60%はアリセプト以外の認知症治療薬の情報提供をしたことがないと回答している。
認知症家族に適切な情報提供を行う役割を担うケアマネジャーは、各認知症治療薬の最低限の知識は習得して、必要なときには情報提供を行うことが期待されている。それができていない実態には多忙である現状のせいなのか、ほかの原因があるのか考えてみることも必要かもしれない。
(記事中画像は、PR TIMES/SMSプレスリリースより)

株式会社エス・エム・エス
http://www.bm-sms.co.jp/pdf/PR TIMES/SMSプレスリリース
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/