インドネシアとフィリピンから
厚生労働省は3月28日、外国人で介護福祉士の2012年度国家試験を受けた人の合否について発表した。
受験者は経済連携協定(EPA)に基づき受け入れたインドネシア人とフィリピン人の介護福祉士候補者322人で、合格者は128人だった。
合格率は39.8%で、昨年の37.9%から1.9ポイント増と、ほぼ横ばいの結果となった。
今回の合格者は初めて実施された2011年度の36人から約3倍に増加しているが、2011年度の受験者は今年の3分の1程度の95人だった。
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特別処置施すも
介護福祉士国家試験には実務経験が3年以上必要となるため、候補者の在留期間4年のうち、チャンスは実質1回となってしまう。
このため、政府は不合格者のうち得点が一定基準を超えた159人について施設の意向などを確認した上で、1年間の滞在延長を認めることを決めた。
合格者の内訳は昨年不合格となったインドネシア人10人と、今年が初の受験となるインドネシア人76人、09年から受け入れを開始したフィリピン人は今回が初の受験となった。
今回の試験では、受験者の「日本語の壁」に配慮し、試験時間を一般受験者の1.5倍とし、問題文の漢字に全て振り仮名を付ける特例措置を実施したが、EPA受験者の合格水準は依然として低いことから、厚生労働省では今後も必要に応じて制度の改善を図りたい意向を見せている。

厚生労働省│報道発表資料
http://www.mhlw.go.jp/