要介護者の避難先を追加
福井県で3月28日、原子力防災計画の見直しを進める県検討委員会の住民避難部会が第4回会合を開き、原発から半径5キロ圏内に入る5市町ごとに避難先を定めた計画をまとめた。
原発から半径5キロ圏内の住民計7631人の避難計画の中には、優先的に避難をする要介護者や入院患者の避難先などが加わり、緊急避難が難しい場合に逃げ込む一時集合施設などを明示した。
市町側からは5キロ圏外についても避難計画を策定するよう求める声が上っていたが、今回は原案のままとりまとめられた。
県では、この避難計画を基に新年度のできる限り早い時期に原子力防災総合訓練を行い、実効性を検証した後、修正を行い地域防災計画の原子力防災編に盛り込む方針だ。
30キロ圏外の福祉避難所へ
5キロ圏内に住む要介護高齢者や障害者の避難先となるのは、30キロ圏外にあらかじめ指定した福祉避難所で、移動には自衛隊車両や救急車、一般車などを使って避難する。
病院の入院患者や社会福祉施設の入所者も、指定した病院や介護施設に搬送する。
5キロ圏内にある小中学校などを一時集合施設として指定し、放射線防護対策を施す予定もあり、そこから自衛隊車両やヘリ、バスを使って避難先に搬送する計画だ。
5キロ圏内の対象人口が約5400人と突出して多い高浜町の野瀬豊町長は「5キロ圏だけで線引きするのは難しい。5~10キロ圏の人が納得しない」と指摘しており、これに対し、石塚部長は「5キロ圏で終えるつもりはなく、実効性ある計画にしながら外側に広げていきたい」と述べた。
福井新聞より引用

福井県ホームページ
http://www.pref.fukui.jp/