男性・高齢者に効果!「複合的自殺予防対策プログラム」
独立行政法人 国立精神・神経医療研究センターが10日、自治体などの協力をえて行った「複合的自殺予防対策プログラム」が、男性や65歳以上の高齢者に効果があったとする研究成果をまとめ発表しました。
※「複合的自殺予防対策プログラム」とは、過去の研究成果をもとに、効果的とされる1次から3次までの自殺予防対策を複合的に組み合わせたものです。
約3年半にわたる調査で、自殺予防対策の効果を研究
本研究は、厚生労働科学研究費補助金による「自殺対策のための戦略研究」の一つとして行われた研究で、長年、自殺死亡率の高い地域を対象に約3年半にわたって「複合的自殺予防対策プログラム」を実施。
通常の自殺予防対策を行った対照地区と比較して、自殺企図の発生率(自殺死亡者及び自損行為などによる救急搬送者の頻度)に違いがあるかを調査したものです。
自殺企図の発生率が、男性、高齢者で20%以上減少
結果、調査対象地域の自殺企図の発生率は対照地域に比べて、男性で約23%、65歳以上の高齢者で約24%減少し、「複合的自殺予防対策プログラム」が男性や高齢者に効果があることが明らかになりました。
一方で、「複合的自殺予防対策プログラム」を実施した都市部地域の自殺企図の発生率は、対照地域と比べてとくに違いはみられず、性別・世代、地域の特性によって効果に違いがあることがわかりました。
編集部 つつみ さえこ

「複合的地域自殺対策プログラムの自殺企図予防効果を研究」独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター
http://www.ncnp.go.jp/press/press_release131010.html