書類を送付、後に電話で始まる詐欺
国民生活センターの発表によると(2月2日)太陽光発電事業の加盟店募集の案内や入会申込書が届き、その後「グリーン電力証書」を「高値で買い取る」「代わりに購入してくれたら謝礼を支払う」といろいろな事業者から電話で勧誘があり、結果としてだまされるケースが続いている。
信じて契約すると支払い後連絡が取れなくなる、あるいは勝手に買い増しされていることがある、特に高齢者の被害が多い。
実体不明の「グリーン電力証書」に関する相談は、2011年度に入り、3か月で総件数が112件におよんでいる(図参照)。
(独立行政法人国民生活センター/プレスリリースより)
高齢者が多いわけは?劇場型詐欺
国民生活センターの事例報告にある一人は、70歳代の無職女性。
「A社のパンフレットと契約書が届いていないか。そのパンフレットと契約書でA社が発行する「グリーン電力証書」を購入できる。50 歳以上の個人しか買うことができない。あなたの名義で購入してくれれば、1口につき5万円の謝礼を支払う。代金は後で当社が支払う」
(独立行政法人国民生活センター/プレスリリースより)
このケースは、その後のやりとりで信用して結局150万円振り込んだが、立て替えたお金も謝礼の支払いもなく、買い増しだけを勧められているという相談だ。
70歳代の無職女性、おそらく事前に調べられ、一人の時間帯を狙われ、すぐに相談する人がそばにいないなどのすきに付け込む。また
50 歳以上の個人しか買うことができないというのは人間の心理をついている。
不正でないものは確かにあるが
「グリーン電力証書」は正規の物はあるが、個人で取得しても何の意味もない。身近に相談する人がいない、あるいは以前に押し売り的な物を買った人のリストまである現代なので、民生委員、老人福祉員、ヘルパーさんなどが出入りしていれば少しは防止できるかもしれない。
昨年10月21日にグリーンエネルギー認証センターがこの件に関与していないと注意を促している。
また圧倒的に女性の被害者が多いのは、電話の応対に応じてしまうからだろうか?
1.年齢別
年代別にみると、
60 歳代が56 件(52.8%)と最も多く、次いで70 歳代が33 件(31.1%)であった。ほかに80 歳以上が7 件(6.6%)と、60 歳以上が約9 割を占める。
2.性別
性別でみると、男性が6 件(5.5%)、女性が104 件(94.5%)で、女性が9 割を占める。
(独立行政法人国民生活センター/プレスリリースより)
独立行政法人国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/ncac_index.html独立行政法人国民生活センター/プレスリリース
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20120202_2.pdf財団法人日本エネルギー経済研究所グリーンエネルギー認証センター
http://eneken.ieej.or.jp/greenpower/jp/「当センターが全く関与していないグリーン電力証書について」
http://eneken.ieej.or.jp/greenpower/jp/temp/top/gochuui.pdf