認知症の女性へ息子による暴行事件が2件続けて発生
大阪府岸和田市内で認知症の女性が同居の息子から暴行を受け、けがをさせられた事件が2件相次いで発生し、2人の息子たちはそれぞれ傷害容疑で逮捕された。2件とも、女性が利用していた介護施設とデイサービス施設から岸和田市へ暴行についての情報が寄せられていたが、生かされなかった。
事前に連絡あったが、生かせず
一つ目の事件では、不動産管理業の男(53)が母親(87)の頭を踏みつけて重傷を負わせたとして7日未明に、二つ目の事件では無職の男(43)が母親(79)の顔を殴って10日間のけがを負わせたとして8日に逮捕された。2件とも、事件発生の約2週間から4日前に、母親が利用していた介護施設とデイサービス施設からそれぞれ岸和田市の介護保険課と生活福祉課へ「暴力を受けている可能性がある」との連絡があったが、どちらも市では特に対応をしなかった。
岸和田市の高齢者虐待マニュアルでは、このような情報が入った場合には、福祉政策課の担当者が「48時間以内に本人に会う」と定めていたが、他の課に情報が入った時の対応は決められていなかった。しかし、今回のケースはどちらも福祉政策課以外の課に連絡がされていたため、情報が生かされなかったとみられる。市では、今後はマニュアルを改め、福祉政策課に限らず情報を入手した職員が被害者に会って被害を確認するように対応を改めるとしている。

高齢者虐待、相次ぎ逮捕…岸和田市、通報生かせず(YomiDr.)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=54388大阪府岸和田市
http://www.city.kishiwada.osaka.jp/