災害時、情報入手に苦労
聴覚障害者を支援するNPO法人「ベターコミュニケーション研究会」(東京都中野区)が、災害時に聴覚障害者が耳が聞こえないことを周りの人に知らせるための「お助けシール」を作った。
東日本大震災では多くの聴覚障害者が避難時や避難所で情報を得るのに苦労した。全日本ろうあ連盟の調査によると、東日本大震災で逃げた聴覚者の多くが家族や近所の人の助けによって逃げた人たちで、津波警報を知って避難した人は少なかった。停電でテレビがみられなかったため、聴覚障害者の人たちにとって避難警報から情報を得るのは難しかったとみられる。
外見からではわかりにくいという問題も
また聴覚障害は外見からではわかりにくいため周囲の人から障害に気づかれにくいという問題もある。読売新聞の報道によれば、中園同研究会理事長は避難所で炊き出しの知らせが聞こえず、食事がもらえなかった人もいたと話した。こんなとき、聴覚障害者であるということを周りの人に伝えられるシールがあれば情報を集めるのに役立つだろう。
同研究会では障害者用と支援者用のシールを作製した。災害時の利用を考えシールには発光材を使った。太陽や電球の明かりを蓄えていれば暗い場所でも約10時間光る。同研究会ではこのシールを避難所に準備したり事前に配布したりしたいとしている。

災害時「聞こえません、教えてください」シール(YomiDr.)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=54212NPO法人 ベターコミュニケーション研究会
http://www.bcs33.com/