大崎コホート2006研究の結果として
高齢者で緑茶の摂取頻度が高いほど要介護の発生リスクが低減するという事が東北大学大学院公衆衛生学教授、辻一郎氏、同大学院の遠又靖丈氏らのグループでによって「American Journal of Clinical Nutrition/2012年1月25日オンライン版」で発表された。
(画像はイメージです)
発表資料には
Yasutake Tomata, Masako Kakizaki, Naoki Nakaya, Toru Tsuboya, Toshimasa Sone, Shinichi Kuriyama, Atsushi Hozawa,
and Ichiro Tsuji
(American Journal of Clinical Nutrition/2012年1月25日より)
と研究参加者の名前が記されている。論文執筆者は遠又靖丈氏。
再々取り上げられている緑茶効能を前向きに研究
緑茶の効能については、今までより販売商戦も含めて話題に上っているが、疫学研究以外、特に要介護の発生リスクとの関連の検証はない。この研究は、緑茶摂取頻度と要介護状態発生との関連を大規模な前向きコホート研究により検証したものである。
この結果により緑茶摂取頻度が高い人たちでは要介護状態になる人が少ないことを明らかにした。
13,988名について分析
この研究は2006年の12月に実施した大崎市民健康調査を用いて分析を行ったものである。大崎市民健康調査で、65歳以上(当時)の住民31,694名を対象にアンケート調査を実施したものである。
23,091名の有効回答から要介護認定の情報提供に非同意の者、ベースライン時に要介護認定を受けていた者、追跡開始日以前に異動した者、緑茶摂取頻度の質問に回答しなかった者を除いた。
「飲まない」、「ときどき飲む」の2つを合わせ「1日1杯未満」のグループとして、「1日5杯以上」のグループと比較すると、前者を「1」として基準にすると後者は「0.67」の要介護度認定であった。

東北大学大学院/緑茶摂取と要介護発生リスクとの関連:大崎コホート2006
http://www.pbhealth.med.tohoku.ac.jp/node/475American Journal of Clinical Nutrition/2012年1月25日
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22277550