当然の厳しい処分
大阪市は、介護保険法第77条第1項の規定に基づき、平成24年6月22日付けで、下記の介護保険事業者の指定の全部の効力を停止した。
同市では、大阪府と合同で当該事業所に対し平成23年度に監査を行った際、訪問介護事業において不正請求などが行われていた事を確認した。
(画像はイメージです)
処分対象事業者は法人として、「有限会社心心愛(ゆうげんがいしゃしんしんあい)」所在地は大阪市天王寺区烏ヶ辻一丁目3番22号SHIKOビル504。代表者 取締役/旗野 千万(はたの ちま)。
処分事業所:有限会社心心愛(訪問介護事業)所在地は大阪市天王寺区烏ヶ辻一丁目3番22号SHIKOビル504。指定年月日、平成14年9月1日。
処分内容
【停止内容と期間】
指定の全部の効力の停止6か月間(平成24年7月1日から同年12月31日までの間)。
【効力停止の理由】
(1) 人員基準違反(法第77条第1項第3号)
・訪問介護員等の員数について、常勤換算方法で2.5名以上を確保していなかった。
・管理者について、常勤で専らその職務に従事しなければならないところ、ほとんど勤務していなかった。
(2) 居宅介護サービス費の不正請求(法第77条第1項第6号)
・サービスの提供が行われていないにもかかわらず、虚偽のサービス提供記録簿を作成し、居宅介護サービス費を不正に請求し、受領した。
・ サービス提供を行った時間について、サービス提供記録簿に実際よりも長く記載し、居宅介護サービス費を不正に請求し、受領した。
(3) 虚偽の報告(法第77条第1項第7号)
・大阪府が行った営利法人監査(書面検査)において、管理者がほとんど勤務しておらず、また、サービス提供責任者が時間制に基づき、1日に3時間程度しか勤務しておらず、これに基づいた給与の支払しか受けていないにもかかわらず、それぞれ常勤している内容の勤務実績表の提出を行った。
(大阪市報道発表資料より引用)
上記のとおり、訪問介護サービスの提供が行われていないにもかかわらず、虚偽のサービス提供記録簿を作成、居宅介護サービス費を不正に請求、受領した。
平成24年4月の法改正により、大阪府から居宅サービス事業者等の指定・指導などの事務の権限移譲を受け、大阪市として指定の全部の効力の停止が妥当であると判断したもの。
この事業者に対する経済上の措置としては、平成22年4月から平成23年12月までの期間に不正に請求し受領していた居宅介護サービス費865,586円を返還させる。
また、介護保険法第22条第3項の規定により返還額に100分の40を乗じた加算額を支払わせる。

大阪市報道発表資料/介護保険法に基づく介護保険事業者等の指定の全部の効力を停止します
http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/fukushi/0000173271.html