高齢者ともっとコミュニケーションをとるために
6月21日、川崎市は、在宅介護支援現場において、“高齢者との対話の改善”に向けた実証実験を開始したことを発表した。実証実験の期間は、各事業所で、6月21日から9月下旬までの約3か月を予定している。
中、超高齢社会が進んでいく日本では、加齢による聴力の低下によって社会との関係が疎遠につながることが懸念されている。
話し手側が「聞き取りやすい音や声」を提供
実験では、ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社の「comuoon mobile(コミューンモバイル)」を使用する。「comuoon mobile」は、卓上型の対話支援システム。ベッドサイドなどに「comuoon mobile」を置き、話し手側が「聞き取りやすい音や声」を聞き手側に提供することで「聴こえ」を支援する。
今回、難聴の高齢者に、「comuoon mobile」を介して話し手側が「聞き取りやすい音や声」を提供することにより、聞き手側の負担がないコミュニケーションの改善を期待する。聞き手側が軽度から中度難聴者であれば、補聴器を装用せずに、「聴こえ」を改善することが可能になるという。
実験では、在宅介護事業所スタッフが、難聴の在宅高齢者約30名に対して「comuoon mobile」を試用して、コミュニケーションがスムーズになった人の割合などを調査する。
川崎市は、同市が推進する“ウェルフェアイノベーションプロジェクト”として、対話の改善による川崎発の「新たな自立支援社会モデル」の構築をめざすとしている。
(画像はユニバーサル・サウンドデザイン株式会社のウェブサイトより)

報道発表資料 川崎市
http://www.city.kawasaki.jp/ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社
http://u-s-d.co.jp/products/mobile/