7月~9月期の運用状況を公表
11月2日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2017年(平成29)年度の7月~9月期(第2四半期)の運用益が4兆4517億円になったことを発表した。
GPIFは、国民年金事業・厚生年金保険事業の安定に資することを目的としている組織である。被保険者の利益のために、長期的な観点から年金財政上の必要な利回りを、最低限のリスクで確保することをめざしている。
運用実績はプラス2.97%に
公的年金の積立金は、運用状況を長期的に判断することが必要となるため、国民に対して適切な情報提供を行う観点から、事業年度ごとの業務概況書の作成・公表が義務付けられている。これらに加えて、四半期ごとに運用状況を公表している。
収益額の状況は、国内株式が1兆7959億円、外国株式が2兆349億円の黒字であり、国内債券は748億円の黒字に転換し、外国債券は5399億円の黒字だった。この7月~9月期の運用により、黒字は5四半期連続となった。
運用環境としては、内外の堅調な経済指標、良好な企業業績が継続し、日銀の金融緩和策が継続された。そして、FRB(米連邦準備理事会)の景気に配慮した金融政策正常化への信頼感から、世界的に資産価格が上昇した。良好な市場環境が続いたことにより、7月~9月までの運用実績を示す収益率は2.97%となった。
(画像は年金積立金管理運用独立行政法人公式サイトより)

平成29年度第2四半期運用状況
http://www.gpif.go.jp/operation/state/pdf/h29_q2.pdf年金積立金管理運用独立行政法人
http://www.gpif.go.jp/index.html