個々人の体温を分析、発熱を感知しアラートを発信
7月17日、芙蓉開発株式会社がCOVID-19対応策として、個々人の体温を分析し、発熱の疑いがある場合アラートを出す『安診ネットOne』というアプリを無償提供すると発表した。
このアプリは一般利用者向けにはスマホのアプリとして、医療機関・介護施設に向けては健康管理システムとして利用可能で、2020年9月~2021年3月まで全国において無償で提供される。
この事業は、日本医療研究開発機構(AMED)による「ウイルス等感染症対策技術開発事業」の一環として行われるものだ。
平熱が低い高齢者の体温管理が簡単に!
新型コロナウイルスの感染目安として最も有効とされる発熱だが、
日本医師会COVID-19有識者会議より、『在宅患者の場合、平熱が低いことが多いので平熱(熱の平均値)よりの振れ幅が 1℃以上ある場合(正確には熱の正規分布中央値より 2σプラス 0.5 度)を発熱と考えるべきである』
との提言がなされた。
それまでの受診目安とされていた37.5℃以上の場合受診対象とならなかった、平熱が低い高齢者の発熱がこのシステムによって把握しやすくなる。
従来、介護施設や在宅患者を多く診る医療機関では、個々人の体温からその人が発熱しているかどうかの判断に労力を要していたが、このアプリ・システムにその日の体温を入力するだけで、発熱しているかどうかが瞬時にわかる。
発熱管理以外にも介護に役立つ様々な機能が
この「安診ネットOne」にはその他にも、その日の体調や症状を入力するだけで、コロナウイルスの感染の疑いがあれば注意喚起がされるという機能があるため、高齢者のみならず介護する側も自身の健康チェックが可能になる。
また、家族がこのシステムを利用している医療機関にかかっている患者の場合、離れて住む家族がこのアプリを取得することで現在の健康状態のデータを共有することもできる。
コロナ対策として開発されたシステムが、高齢者医療・介護・離れて住む家族の安心にもつながる様々な可能性を示している。
(画像はプレスリリースより)

日本医師会「在宅医療と介護における COVID-19 対応の課題と解決策、提言タスクフォース」報告書で提言された、無料で簡単に使える『安診ネットアプリ』の無償提供について
http://www.fuyo-group.com/news/78/