7割が介護の必要性を意識するも、家族での話し合いは不十分
介護用品を取り扱う株式会社ヤマシタは5月30日、「親の介護に関する意識調査」の結果を発表した。
調査は「プレ介護層」とされる45歳~69歳の男女5万5,515人を対象に、2024年6月5日~6日に実施された。
女性の6割以上が介護に不安
調査では、両親・義両親のいずれかが要支援・要介護認定を受けていると答えた割合が37.5%に上った。
また、「親の介護に不安を感じる」と回答した人の割合は、男性で57.4%、女性で64.2%となり、女性の方が不安を抱えている傾向が明らかになった。
介護を意識しながらも、話し合いは進まず
親の老化を実感し、介護の必要性を意識したことがある人は全体の7割近くに達した一方で、実際に両親と介護について話をしたことがあると答えた人は2~3割程度にとどまった。
特に、女性の方が「介護を意識し、親と話し合った」とする割合が男性より6.1ポイント高く、意識の差がうかがえる。
介護は“分担”される現実も
親の介護は、主に誰が行うかという問いについて、女性は「主に自分が行う」が最多の37.3%だった。
男性では「主に自分以外の家族が行う」が最多となり、33.4%。「主に自分が行う」は25.3%にとどまっている。
しかし、実際の介護経験者の回答では、女性は「主に自分以外の家族が行っている」が最多で33.0%。次いで「主に介護サービス事業者が対応している」の25.0%。「主に自分が行っている」は24.6%で、3位となっている。
男性は、「主に自分以外の家族が行っている」が最多の38.9%、次いで「主に介護サービス事業者が対応している」の29.4%、「主に自分が行っている」の16.3%と続いた。
こうした結果から、介護は一人で抱え込むのではなく、家族や介護サービスと協力して行われている実情がうかがえる。
ヤマシタは今回の結果について、
今後は、介護を“個人の責任”とするのではなく、社会全体で支える仕組みや意識の醸成、そして家庭内での対話がより重要になっていく。
(プレスリリースより)
と述べており、今後の介護を取り巻く環境整備の重要性を指摘している。
(画像はプレスリリースより)

株式会社ヤマシタのプレスリリース
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