熱中症に対する高齢親子の意識調査
株式会社LIFULLは6月18日、65歳以上の高齢者539人と、親と離れて暮らす40~50代550人を対象に実施した「熱中症予防に対する意識調査」の結果を発表した(調査期間は6月2日~6日)。
まず、高齢の親世代に熱中症対策について尋ねたところ、「非常に気をつけている」(20.0%)と「ある程度気をつけている」(65.1%)を合わせて、85.1%が予防を意識していることがわかった。子世代も64.6%が親の熱中症を心配しており、相互に意識は高いといえる。
エアコン利用に関する親子の認識差
子世代が親の熱中症を心配する理由の第1位は「高齢者は熱中症になりやすいから」(66.2%)。2位は「親がエアコンを使っていないから」(29.9%)だった。
一方で、親世代は「暑いと感じた時にすぐ使用」(42.9%)をはじめ、約8割が何らかの形でエアコンを使用していると回答している。実際には使っているにもかかわらず、子世代との間に認識のずれがあるようだ。
経済支援がエアコン利用を後押し
今年は経産省から夏季の電気・ガス料金の負担軽減措置が発表され、さまざまな支援策が講じられている。これがエアコンの利用を促す要因になっていると答えた人は42%にのぼった。支援策を「知らなかった」と答えた人は6.0%にとどまり、周知が進んでいることがうかがえる。
家族の声かけと“仕組み化”がカギ
子世代が親に対して実施している対策で多かったのは、「水分補給の声かけ」(55.9%)や「エアコン使用の呼びかけ」(53.5%)など。
これに対し、「熱中症アラートを伝えている」との回答は2割未満にとどまり、親子間の情報共有の課題も浮かび上がった。
「LIFULL 介護」編集長の小菅氏は、要介護や認知機能が低下した高齢者にとってはリモコン操作すら難しい場合があり、IoTや見守り機器の活用が有効だと指摘。また、老人ホームの短期入所や、「水を決まった時間に飲む」といった“仕組み化”の工夫が熱中症予防に役立つとアドバイスしている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社LIFULLのプレスリリース
https://lifull.com/news/43533/